ユニケミーについて TOP

ご存知ですか? 硬さ試験法 -その2-

 引っかき硬さ試験法は、標準物質と未知試料を互いに擦り合せて、傷のついた方が柔らかいと判定する手法です。押込み硬さほど詳細な硬さを表示できませんが、大体の硬さに目安を付ける上では有効です。
 一般的に良く知られている引っかき硬さに「モース硬度」があります。主に鉱物の硬さを調べる際に用いられますが、既知硬度の10 物質を標準物質(図1)と定め、未知試料を互いに擦り合せて、傷のついた方が柔らかいと判定する手法です。モース硬度の標準物質は、1 万円前後で入手出来るため導入コストも安価です。JIS で制定された引っかき硬さ試験法に『引っかき硬度(鉛筆法)』があります。14 段階の硬度の鉛筆(表1)を用い、未知試料の表面に傷をつける方法で、塗膜等の硬さ測定に使われます。
 塗装品を評価するにあたっては、密着性や耐摩耗性など種々の項目があり、硬さのみが製品の良否を決定するという訳ではないですが、不良を選別する際の一つの目安として実施されてはいかがでしょうか。

モース硬度標準物質
図1 モース硬度標準物質
ひっかき硬度鉛筆試験概要
図2 引っかき硬度(鉛筆) 試験概要
測定に使用する鉛筆の硬度準
表1 測定に使用する鉛筆の硬度順

 参考文献

1.JIS K 5600-5-4:1999 塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第4節:引っかき硬度(鉛筆法)
2.JIS S 6006:2007 鉛筆, 色鉛筆及びそれらに用いられるしん
3.寺澤正男:硬さのおはなし (1981)日本規格協会
Author 大森 邦弘Oomori Kunihiro
Comments みなさんのコメント
荻野 英幸

GPPS,AS,MS,PMMA,PCの鉛筆硬度を教えてください。

unichemy

荻野 英幸様

この度は弊社ユニラボへのご質問ありがとうございます。
また、ご回答が遅くなりまして申し訳ございませんでした。

大変恐縮ではございますが、各樹脂材料の鉛筆硬度について、
弊社内に開示できるデータが存在しないため、お問い合わせ頂いた
内容につきましてお答えすることができない状況でございます。

また、樹脂材料の場合、各種添加剤の添加量(可塑剤、紫外線吸収剤、充填剤等)によっても
結果に影響を及ぼす可能性がございますので、試料毎に測定されることを
推奨しております。

もし樹脂片をご提供頂けれるのであれば、有償での分析依頼にはなりますが
測定自体は対応が可能でございまので別途お申し付け下さいませ。

以上、簡単ではございますが、回答とさせて頂きます。

Please enter comment

皆様の記事の内容や分析に関してのコメントをお待ちしております。

※皆様から投稿いただいたコメントは公開させていただいております。
※弊社へのお問い合わせ(非公開)についてはこちらのフォームよりお願いいたします。

は必須項目ですので、必ずご入力ください。

下記リンク先のプライバシーポリシーをお読みいただき、ご同意の上お問い合わせをお願いいたします。

RANKING 人気事例ランキング

TAG LIST

油分赤外分光光度計赤外分光ガスクロEPMAGS/MS尿素JIS K 2247一般廃棄物処理環整95号ごみ質分析危険物判定技報圧縮空気表面観察SEM硬さ古紙パルプ偽装はがき環境リサイクル新聞古紙JIS P 8120染色配合率におい成分コーヒー香り香料加熱脱着法気中の微量成分国際宇宙ステーションISS宇宙飛行士飲料水水パックヨウ素種子島宇宙センター宇宙ステーション補給機こうのとりHTVH2Bグリーン購入法信頼性確保PET特定調達物品森林認証材間伐材軟水硬水おいしい水硬度キレート滴定EDTA金属イオン誘導結合プラズマICP健康マイクロスコープ形態観察ハイダイナミックレンジHDR深度合成金属組織組織エッチング金属組織観察研磨琢磨ダイヤモンドフェノールエポキシアクリル低周波音騒音1Hz-100Hz物的影響周波数補正特性G特性SLOW特性動特性かおりガスクロマトグラフ悪臭物質大気リフラクトリーセラミックファイバーRCF作業環境測定労働安全衛生法総繊維数分散染色法位相差顕微鏡炭素硫黄CS計赤外線吸光法燃焼鉄鋼高周波炉管状炉非鉄金属セラミックFT-IR材質判定ゴム樹脂異物の判定構造解析非破壊微小物の分析マッピングイメージング元素分析元素組成窒素定量フリッツ プレーグルCHN計水素窒素組成式コークス類材料分析試料汚染定性分析試料採取微小試料XRDWDX特性X線波長分散分光法エネルギー分散分光法EDXFE電子銃エネルギー分解能熱分析TG-DTADSC酸化融解結晶化ガラス転移吸熱発熱前処理ボイド塗装プラスチック車両塗装顕微鏡SEM-EDX土壌汚染対策法改正土壌土壌汚染土壌汚染状況調査健康被害形質変更時届出区域土壌環境清浄度JIS B 8392清浄等級同体粒子パーティクルカウンター圧力露点オイルミストオイル蒸気微生物汚染物質イオンミリング前処理装置高倍率観察微小分析断面作製結晶コントラスト面分析油分分析ノルマルヘキサン油含有土壌TPH試験脱脂効果GC-FID四塩化炭素トリクロロトリフルオロエタンAESXPSSIMSTOF-SIMS電子線X線イオン定量分析硬さ試験ビッカースロックウェル鉛筆法モース静的硬さ圧痕動的硬さ引っかき硬さ有機分析炭化水素計法全有機体炭素計元素分析計法フーリエ変換赤外分光分析HPLCLC/MS塗料品密着性耐摩擦性JIS K 5600JIS S 6006揮発性有機化合物VOC希釈質量分析法JIS K 0125メスフラスコクロロエチレン揮散第4類引火性液体危険物確認試験特殊引火物第一から第四石油類引火点アルコール類危険物データベース登録安全データシートSDS表面分析水道器機浸出試験日本水道協会規格JWWA Z 108JIS S 3200-7亜鉛カドニウム六価クロムフェノール類環境大気吟醸香かおり風景100選HS-GC/MS悪臭防止法熱分解GC/MS排ガス空気分析TD-GC/MS有機化合物付着油分脱脂洗浄表面不良試料分解法溶解加圧酸分解マイクロ波酸分解常圧酸分解るつぼJIS B 8392-1固体粒子測定ダイオキシン環境教育作業環境教育技術指導教育コンサルティングSTA 2500 Regulus受託分析ペーパーレスミクロの傑視展速報分析結果SEM写真電子染色ブタジエンABS樹脂樹脂めっき品オスミウム染色ラボタオル吸水度炭素材料鉛筆溶接ヒュームアーク溶接引火点タグ密閉法迅速平衡密閉法ペンスキーマルテンス密閉法クリーブランド開放法JIS K 2265ビフィズス菌ヒトミルクオリゴ糖高分子材料火災の原因調査火災トラッキング火災家庭の理化学分析破面観察デジタルマイクロスコープ報告書例環境分析排水分析JIS K 0102環告64号水質汚濁防止法工場排水健康項目生活環境項目臭気厚労省告示第261 号上水試験方法官能法三点比較法カルキ臭アドブルー尿素水AUS 32品質要件ディーゼル車SCRCO2NOx 窒素酸化物還元剤アンモニア排気ガス浄化軽油尿素濃度アルカリ度不溶解分水道水水道用資機材水道用器具給水装置日本水道協会浸出性能試験JIS S 3200臭気強度TON塩素臭精度管理標準化尿素分析臭気分析JIS K 2247-1 2021環境水河川水地下水公共用水域環告59号環告10号水道法上水道簡易水道水質基準水質検査機関建築物飲料水水質検査業金属腐食局部腐食異種金属接触腐食ガルバニック腐食粒界腐食遊離珪酸含有率測定孔食酸素濃淡電池腐食腐食調査化学物質管理ばく露リスクアセスメント労働安全衛生規則ばく露管理値個人ばく露測定法改正断面試料作製蛍光顕微鏡内部欠陥内部組成可視化技術落射観察蛍光観察製品不具合カルボR耐久テスト純水JIS K 0557:1998ISO 3696-1987蓄電池用精製水規格周期表ドミトリ メンデレーエフ化学の基礎アスベスト石綿アスベスト調査大気汚染防止法石綿障害予防規則GC-MSPT法HS法パージ・トラップ法ヘッドスペース法サーマルデソープション法紅茶の香り成分原子量シャルルドクーロンアイザックニュートン電子殻防災地震災害対策BCP福利厚生電子軌道FFT 周波数床振動測定保全予防予知保全高速フーリエ変換FFTクラフトジン宇宙GINASTRONAUTS WATER画像解析法粒子解析コンタミ解析法視野法パーティクルファインダー法香気成分

CONTACT

生産・製造のトラブルでお困りの方、分析のご相談は
お気軽にお問い合わせください。

Pagetop