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車道の空気分析
Q 大気中のにおい成分は何か?
A 植物由来と思われるにおい成分(有機化合物)でした。
Q 大気中のにおい成分は何か?
はじめに
大気の主な成分は窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素で、通常、においを意識することはありません。しかし、近くにラーメン屋さんがあればラーメンのにおいを感じたり、森の中に入れば植物のにおいを感じたりします。さて、下の写真のような場所の大気からどのような におい成分が検出されるでしょうか?
分析方法 加熱脱着-ガスクロマトグラフ質量分析法(TD-GC/MS法)
<TENAX管とは>
TENAXと呼ばれる多孔質高分子(ポーラスポリマー)が充填された管で、活性炭と同様に、におい成分などの有機化合物を吸着します。この特性を利用し、大気中の微量な揮発性有機化合物は、TENAX管により分析可能な濃度まで濃縮させることができます。
<ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)とは>
ガスクロマトグラフ(GC)と質量分析計(MS)が一体化した装置です。大気中には多くの化学物質が存在しますが、この試料をGC部のカラムと呼ばれる部分で分離し、MS部で分離した化合物を特定します。環境・化学・医学・食品等さまざまな分野において微量成分の測定に用いられています。
A 植物由来と思われるにおい成分(有機化合物)でした。
写真中の大気の検出物質
ガスクロマトグラフ質量分析を行うとした図のようなトータルイオンクロマトグラムが得られます。各番号のピークは検出物質を示し、ピーク面積から濃度を求めます。
検出物質一覧
分析の結果、写真の場所において採取した大気から、植物由来と思われるアルデヒド類(赤枠で示すオクタナール、ノナナール、デカナール)が、ヒトが感じられる濃度を超えて検出されており、これらが主なにおい成分とわかりました。また、トルエン、エチルベンゼン及びキシレン等の自動車排ガス由来と思われる成分はヒトが感じられる濃度よりも低く検出されました。
微量の汚染物質も分析します!
①クリーンルーム大気中の有機化合物
②樹脂成型時の発生ガス
③排出ガス中の悪臭原因物質 等
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