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ラボタオルが拓いた未来。なぜユニケミーは、計画を「後付け」にしてでも巨大投資を決断できたのか?

濱地:代表取締役社長 「直感」「ご縁」を大切にする「即断即決」派

吉田:常務取締役 「納得」「具体性」を大切にする「現場伴走」派

すべての計画を狂わせる「想定外」の壁

吉田: 社長、今日はよろしくお願いします。最近、名古屋駅前の再開発(名鉄)が一時中止というショッキングなニュースがありましたね。

濱地: そうだね。あの巨大企業が「予算オーバーで無理」と判断せざるを得ない。それくらい今の建設物価の高騰は異常だよ。

吉田: ユニケミーの新社屋プロジェクトも、まさにその渦中にあります。ぶっちゃけた話、名鉄のニュースを見て「うちも危ないかも」と過ぎったりしましたか?

濱地: 正直、一瞬はね(笑)。だって、5年前に描いていた予算からすると、今は「倍近い」見積もりが出てくるわけだから。普通なら「一旦ストップ!」と叫びたくなるレベルだよ。

吉田: 倍ですか……!当初、1棟建てる予算で、今は半分しか建たないような感覚ですよね。

濱地: そうそう。まさに「背伸びどころかジャンプ」しないと届かない。でも、名鉄と僕たちで決定的に違うのは、このプロジェクトが単なる「利益のための再開発」ではなく、僕らにとって「どうしても今やらなきゃいけない理由」があることなんだ。

奇跡の土地取得を導いた「ラボタオル」の縁

濱地: 実は、この土地が手に入った経緯が本当にドラマチックでね。最初は本部西棟の裏の土地を買って、ちょこっと増築するくらいの「控えめな構想」だったんだよ。

吉田: それがどうして、今の「大きな一区画」にまで広がったんですか?

濱地: 隣の土地が空くたびに「あ、ここも買えるかも」ってパズルみたいに繋がっていってね。でも、最後の一区画の地主さんだけは、どうしても首を縦に振ってくれなかった。一度は完全に頓挫したんだよ。

吉田: そこに救世主が現れたと。

濱地: そう。コロナ禍でマスクが足りなかった時、僕らが化学分析用の「ラボタオル」を手作りマスクとして無償配布したじゃない? あの活動がテレビで流れたのを、たまたま地主さんの親族が見ていてくれたんだ。

吉田: 「あのユニケミーは、社会のために動くいい会社だ」という評判が、思わぬところで繋がったんですね。

濱地: まさに。親族の方が「隣の会社、いいところだよ」って地主さんに背中を押してくれた。「ご縁が結んじゃったから、ダーン!と決めた」という感覚だよ。理屈じゃなくて、誠実にやってきたことが土地を呼び寄せてくれたんだね。

「石橋を叩く」ことのリスクと、経営者の葛藤

吉田: でも社長、土地を手に入れた後、すぐに着工せずに「しっかりお金を貯めてから」と慎重に判断されましたよね。

濱地: うん。日本企業の美徳というか、「石橋を叩いて渡る」つもりで数年待ったんだ。でも、その数年の間に資材代が爆上がりしてしまった。

吉田: 「もっと早く決断していれば……」という後悔のようなものはありますか?

濱地: 正直、コロナの終わり際、建設業界がまだ静かだった時期にGoサインを出していれば、コストは格段に安かった。社長としての「慎重さ」が、結果的に「最大のリスク」を招いてしまったのかもしれない。

吉田: 経営って、正解が後からしか分からないのが辛いところですよね。

濱地: 本当にね。でも、そこで「高いからやめる」ではなく「高くなったけど、どう実現するか」に頭を切り替えたんだ。石橋を叩き割るんじゃなくて、高くなった橋をどう補強して渡り切るか。そこからはもう、夢を「目標」に変えるしかなかったね。

創業時からの悲願。社員の「5分」を救いたい

吉田: 中止を選ばなかった最大の理由は、やはり「集合移転」への想いですか?

濱地: それが一番大きい。今は本部から東館まで、歩いて5分くらいかかるよね。この「たった5分」が、実は組織の壁になっていたんだ。

吉田: 確かに、雨の日や暑い日の移動は地味に辛いですし、ちょっとした相談も「戻ってからでいいか」となりがちです。

濱地: そうでしょう? その「ちょっとした相談」の欠如が、何年も積み重なると巨大な損失になる。創業時から「いつかは一箇所に集まりたい」という悲願があったけど、今の場所(熱田区伝馬町)を離れると社員の生活が変わってしまうからね。

吉田: つまり、今の場所で土地をまとめ上げられたのは、まさに「奇跡的な解決策」だったわけですね。

濱地: そういうこと。住み慣れた土地を離れず、かつ全員が同じ屋根の下にいる。この理想を実現できるチャンスは、もう一生ないかもしれない。だから、コストが倍になっても進む価値があるんだ。

「理屈は後付け」でいい。次世代へのプラットフォーム

吉田: 社長がよくおっしゃる「理屈は後から」という言葉。これ、新しいラボの設計にも反映されているんですか?

濱地: もちろん。今の僕らの知恵だけで「完璧なラボ」を作ろうとしても、10年後には古くなっている。だから、ガチガチに決めすぎず、「自由度」を一番に考えている。

吉田: 自由度、ですか。具体的にはどういうことでしょう?

濱地: 例えば、将来の主役たちが「あ、これからはこういう分析が必要だ」と思った時、自分たちでラボのレイアウトをサッと変えられるような、そんな柔軟な箱にしたい。僕らが作るのは「完成品」じゃなくて、次の世代が自由に描ける「キャンバス」かな。

吉田: 社長、なんだか楽しそうですね(笑)。

濱地: 楽しいよ! 新しいラボに足を踏み入れた瞬間に、若い社員たちが「ここで何かができる!」ってテンションが上がる。そのワクワク感こそが、数値化できない最大の投資対効果だと思っているからね。

未来の仲間へのメッセージ

吉田: 今、ユニケミーはまさに「第二の創業期」のような熱量を感じます。

濱地: 本当にその通り。だから、今から入ってくる人は最高に面白いと思うよ。まだ設計の余白はたくさんある。自分のアイデアで未来のラボを形にしたいという、欲張りな人に来てほしいな。

吉田: 変化を楽しみ、自ら動ける方にとっては、これ以上ない環境ですね。

濱地: ユニケミーの「今の未来」に少しでも興味を持ってくれたら、ぜひ扉を叩いてほしいですね。一緒に新しい歴史をつくりましょう!

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